膝痛

ランニング 膝痛 内側

ランニング中に膝の内側が痛くなる症状は鵞足炎?原因と対策を紹介

ランニング中に膝の内側が痛む原因とは?

膝の内側の痛みのメカニズム

膝の内側の痛みは、関節の内側を支える筋肉や腱、靭帯、滑液包といった軟部組織が繰り返し刺激を受けることで発症します。特に「鵞足(がそく)」と呼ばれる内側下方の部位は、縫工筋・薄筋・半腱様筋という3つの筋肉が集まって脛骨に付着する部位で、膝関節の動きを安定させる役割があります。この部分は走行時の着地衝撃や方向転換による摩擦が集中しやすく、炎症が起こりやすいポイントといえるでしょう。

鵞足炎とその症状

鵞足炎は、これら3つの筋が骨に付着する部位で摩擦や圧迫が繰り返されることで炎症が起きる状態です。膝の内側からやや下あたりに痛みが集中し、押さえると鋭い痛みを感じるほか、階段の昇降や坂道の下り、ランニング中にズキズキとした違和感を覚えるのが特徴です。また、進行すると熱感や腫れが伴うこともあり、慢性化すれば運動に支障をきたすため早期の対応が大切です。

膝の内側にかかる負担

ランニングの着地時には体重の3~5倍に相当する負荷が膝にかかるとされています。特に足が内側に倒れる「オーバープロネーション」やX脚傾向がある人は、膝の内側に常にストレスが加わりやすく、鵞足周囲の組織に炎症が起きやすくなります。また、足首や股関節の動きが悪いと膝の動きで代償することになり、膝関節のアライメントが崩れて内側に痛みを感じやすくなることもあります。

初心者ランナーに多い膝痛のタイプ

運動に慣れていない初心者は、フォームが安定しないまま急に走行距離や頻度を増やしてしまう傾向があり、それが膝への過剰な負荷に繋がります。とくに鵞足部は筋力が発達していない段階で無理をすると、支える力が不足して膝を痛めやすくなります。柔軟性が不十分だったり、アップ・ダウンを怠ることで、筋や腱に余計な負担がかかり、炎症や違和感を生じるリスクが高まります。

膝の内側が痛い時の症状とは?

痛みの種類と強さの違い

膝の内側の痛みは、「鈍い重だるさ」のような感覚から、「ズキッ」とした鋭い痛みに至るまで多様です。初期はランニング後に違和感や軽い圧痛を覚える程度でも、無理を重ねることで炎症が進行し、痛みが持続的かつ強くなる傾向があります。悪化すると歩行時や階段の昇降など、日常生活の基本的な動作にも支障をきたすことがあり、特に長時間の立ち仕事や運転などでも痛みが出るようになれば、慢性化を疑う必要があります。

運動時の違和感と腫れ

トレーニング直後や翌日に、膝の内側に軽い張りや違和感を覚えることは初期サインとして見逃せません。炎症が進むと、患部に腫れや熱感が現れることもあり、触ると熱を持っている・ぶよぶよとした腫れが感じられるといった特徴が出ます。これらは関節包や滑液包に体液が溜まっている可能性もあるため、単なる筋肉痛と見過ごさず、アイシングや安静など初期対応が重要です。数日たっても改善しない場合は、適切な医療機関での受診が推奨されます。

しっかりとした診断の重要性

膝の痛みは、鵞足炎以外にも半月板損傷や関節リウマチ、変形性膝関節症など複数の疾患と症状が重なりやすいため、見た目や自己判断だけでは原因を特定するのは困難です。問診、触診に加えて、必要に応じて超音波(エコー)検査やMRIなど画像検査を行うことで、筋・腱・滑液包・骨の状態を的確に評価できます。症状が長引く、もしくは再発を繰り返す場合は、根本的な原因にアプローチするためにも正確な診断が不可欠です。

ランニングによる膝の内側の痛みの治療法

効果的なストレッチ方法

痛みの軽減と再発予防には、鵞足部に関わる筋群の柔軟性向上が欠かせません。とくに、ハムストリングス(太もも裏)、内転筋(内もも)、腓腹筋・ヒラメ筋(ふくらはぎ)は重点的にストレッチを行いましょう。運動前は反動をつけて筋肉を温める「動的ストレッチ」、運動後は呼吸に合わせてゆっくり伸ばす「静的ストレッチ」を使い分けることで、血流促進と疲労回復が期待できます。床に座って足を伸ばす前屈ストレッチや、タオルを使っての内もも伸ばしが効果的です。

アイシングや湿布の役割

炎症が疑われる段階では、冷却によって患部の腫れや熱感を抑えることが第一です。アイシングは保冷剤をタオルに包み、15〜20分間患部に当てることで過度な冷却を防ぎながら効果的に冷やせます。運動後や痛みを感じた直後に行うのがベストです。市販の消炎鎮痛湿布も痛みの軽減に役立ちますが、症状の根本改善には休養と併せて使用することが大切です。冷湿布・温湿布の使い分けは痛みのタイプに応じて判断するのが望ましく、不明な場合は専門家に相談を。

手術を検討する必要がある場合

鵞足炎は通常、保存療法(安静・ストレッチ・物理療法)で十分改善が見込める疾患ですが、例外的に、半月板の損傷や骨の変形が同時に進行しているケースでは、内視鏡を用いたクリーニング手術などが検討されることもあります。長期間の治療を行っても改善が見られない、または痛みが悪化して日常生活に著しく支障が出ている場合には、整形外科的な精密検査を経て手術の適否を判断することになります。早期の判断が予後を左右するため、我慢せず専門医の診断を仰ぐことが大切です。

膝の痛みを予防するために必要なこと

ランニングフォームの見直し

膝に無理な負担をかけないためには、ランニングフォームの最適化が欠かせません。例えば、着地時に膝が内側に入る「ニーイン」や、足が外側に流れるような走り方は、膝関節の内側に過度なストレスをかけてしまいます。足裏全体でのミッドフット着地や、骨盤と上体を安定させた姿勢を保つことが理想的です。フォームチェックには、スローモーション動画を活用し、自身のクセを視覚的に把握するのが有効です。必要に応じて、理学療法士やトレーナーなどの専門家のアドバイスを受けるとより確実です。

筋力トレーニングの重要性

膝を安定させるためには、股関節から足関節までを取り巻く筋肉の強化が必要です。とくに、大腿四頭筋(前もも)、内転筋群(内もも)、ハムストリングス(裏もも)、中臀筋(お尻の横)をバランス良く鍛えることが、膝関節の横揺れや回旋を抑える上で効果的です。スクワットやランジに加え、ゴムチューブやバランスボールを使ったトレーニングは、安定性と機能性を同時に高める手段として推奨されます。

柔軟性を高めるストレッチの実践

筋肉が硬い状態では関節の動きが制限され、膝周辺に無理な力が加わりやすくなります。特にランナーにおいては、ハムストリングス、腸腰筋、内転筋の柔軟性がパフォーマンスと痛みの予防に直結します。ストレッチは「伸ばしている部位を意識する」ことがポイントで、30秒程度じっくりと呼吸を意識しながら行うとより効果的です。運動後や入浴後、筋温が上がっているタイミングがベストです。

適切な休養の取り方

身体を鍛えるうえで「休養」は不可欠なプロセスです。とくにランニングは下肢への衝撃が強いため、筋線維の修復や腱の回復を考慮し、48時間以上のインターバルを設けることが望ましいとされています。休養日には軽いストレッチやウォーキングなど「アクティブレスト」を取り入れると血流が促進され、疲労回復がスムーズになります。また、7〜8時間の質の高い睡眠を確保することも、筋肉・関節の回復には重要です。

ランニング中の膝の内側の痛みとその他の疾患

変形性膝関節症とは?

変形性膝関節症は、関節の軟骨が加齢や過負荷によりすり減り、膝の骨同士が直接こすれ合うことで炎症や変形が生じる疾患です。初期症状では「動き始めに膝の内側が痛い」「階段の下りで違和感がある」といったケースが多く、鵞足炎との区別が難しいこともあります。進行するとO脚や可動域の制限が現れ、レントゲンやMRIによる画像診断で変形の有無を確認する必要があります。

腸脛靭帯炎とその特徴

腸脛靭帯炎は「ランナー膝」とも呼ばれ、膝の外側に痛みが出る疾患ですが、進行すると膝関節全体に不快感を訴えることがあります。特に下り坂でのランニングや長距離走行による膝の屈伸動作の繰り返しで発症しやすく、鵞足炎との違いは痛む部位と膝の屈伸角度にあります。腸脛靭帯は太ももの外側から脛骨にかけて走っており、外側上顆(大腿骨の外側の出っ張り)との摩擦が原因となります。

半月板損傷のリスクと対策

半月板は膝関節の間に存在するクッションのような構造で、衝撃の吸収や関節の安定化に重要な役割を果たします。ジャンプや回旋動作で損傷しやすく、スポーツによる外傷だけでなく、長期間のオーバーユースによっても痛めることがあります。損傷時は「膝の奥が痛い」「曲げ伸ばしにひっかかり感がある」「クリック音が鳴る」といった症状が出やすく、MRI検査での確認が推奨されます。発症を防ぐには、衝撃吸収力の高いシューズを選ぶこと、無理のない練習計画を立てることが大切です。

膝の内側の痛みの悪化を防ぐためのアイデア

疲労回復のためのケア方法

膝への負担を軽減し、組織の修復を促すためには、日々の疲労ケアが欠かせません。運動後には、太ももやふくらはぎ、内転筋への軽いマッサージやストレッチを行い、筋緊張をほぐして血流を促進することが大切です。入浴では、38〜40度のぬるめの湯に10〜15分程度浸かると、筋肉の回復が早まります。また、栄養補給も忘れてはならないポイントで、タンパク質は筋繊維の修復に、ビタミンB群はエネルギー代謝をサポートする役割を担います。就寝前には温熱パックなどで膝周辺を温めるのも効果的です。

サポーターやテーピングの活用

膝の動きを安定させ、痛みの軽減を図るために、サポーターやキネシオテーピングの活用が有効です。特に運動時や長時間歩行が予想される日には、膝の内側にかかる負担を和らげる補助的手段としておすすめできます。キネシオテープを鵞足部に沿って貼ることで、筋肉のサポートや血流改善が期待されます。ただし、装着方法を誤ると逆に動きを制限してしまうため、正しい位置やテンションを把握する必要があります。また、サポーターの常時使用は筋力低下を招くこともあるため、必要な場面での使用にとどめることが大切です。

正しい負荷のかけ方とその効果

膝の痛みを防ぐには、「オーバーユース(使い過ぎ)」を避け、適切な負荷設定を行うことが何より重要です。練習強度は「10%ルール」を目安に、前週より走行距離や時間を10%以上増やさないよう調整するのが望ましいとされています。また、平坦な路面やクッション性の高いシューズを選び、地面からの衝撃を緩和する工夫も効果的です。トレーニング記録をアプリや日記で管理することで、自身の体調と相談しながら、無理のないペースで継続できます。これにより、痛みの再発や悪化を未然に防げます。

まとめ:ランニング中に膝の内側が痛む原因とは?

ランニング 膝痛 内側の対処と予防の総まとめ

  • 膝の内側の痛みは鵞足炎をはじめ複数の原因が存在する
  • 痛みの症状や部位によって原因を見極めることが重要
  • ストレッチ・アイシング・休養が治療の基本
  • フォームや筋力の見直しが予防につながる
  • 継続的なケアと診断で早期回復を目指す

今回の記事では、ランニング中に膝の内側に痛みを感じる原因や、考えられる疾患、そしてそれぞれに対する対策方法について詳しく紹介しました。鵞足炎に限らず、膝痛にはさまざまな要因が関わっているため、自分の体の状態をよく観察しながら適切に対応していくことが大切です。今後のランニングライフがより快適なものとなるよう、今回の内容をぜひ参考にしてみてください。

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